上の中央分離帯は施工後7年目に撮影したんだゼッ。既に10年以上経過している現在も、状況(防草ブロック効果)は変わってないんだゼ~ッ。
ワイルドだろ~。

アブストラクト

道路(歩道や中央分離帯)など、従来の道路二次製品(構造物)とコンクリートやアスファルトからなる舗装部(構築物)がつくる線的目地部(接地面)に発生する雑草成長を抑制させるために、道路ブロック製品と鋼製側溝製品側面へ植物の特性を利用することで、植物が自ら成長を抑制する防草機能を装備させた道路二次製品です。特別な資材を全く必要とせず、二次製品躯体へ防草効果を持たせた事で、今まで繰り返し実施されていた除草作業や対策工事が不要となり、繰り返し排出しているCO2も削減され、大きな経済効果も期待できます。

植物の成長メカニズムから学びました

植物には屈性という特性があります。植物の根は重力を感知し下へ向かって成長する性質を「正の重力屈性」といい、茎や芽が上へと成長する特性は「負の重力屈性」と言います。 私たちの道路製品は、特殊な切欠き形状によってこれら植物本来の成長方向とは逆向きに根や茎を向けさせることで、植物が自ら成長を抑制する事となります。
2014年、(大)名古屋大学生物機能開発利用研究センターとの連携を経て、現在jWBAは(大)宇都宮大学雑草管理教育研究センターとの新たな共同研究体制で、道路インフラの植生研究を実施しています。

植物成長の抑制効果が高い防草構造 (製品例)

製品や舗装材、膨張収縮、盤膨れやひび割れ等物理的現象、交通状況、気象等、全国様々な条件下のなか、道路維持管理者の除草対策法は昔から異なります。 しかし、私たちの防草技術は植物の成長条件に関係なく有効的です。

  1. 地中からの植物成長時に、アスファルトなどの舗装下層部へと誘導され易くなり、ブロック側面上部への雑草成長と剥離を軽減します。
  2. N構造は、膨張収縮・交通振動などが要因し剥離しようとした場合でも、何れかの壁面が圧着する構造の為ため、植物の成長経路を遮断します。
  3. 切欠け側面全体が剥離した場合でも、本来の成長運動に逆らうN構造(外的要因)が根や茎の伸長に対するストレス要因となり成長が抑制される。

上部から流入した種子や舗装上で発芽した根は隙間を探し地下へ成長するが、

  1. 切欠け全体が剥離し根の成長が底部へ達しても、根域制限が係り同時に正の重力屈性が生じ上へ伸長することは無い。(但し縦断方向へは成長します)
  2. N構造は、目地剥離を抑える物理的要因が生じることで、根の正常な成長運動 (伸張)は抑制される。また、切欠け内部は保水効果が無く水分補給が途絶える。これら、物理的要因と植物特性との因果関係を追及する為にjWBAは、宇都宮大学雑草管理教育研究センターとの共同研究を実施している。

私たちの製品技術は

日本の「国土と環境」分野の多くの有識者、研究機関から評価を得て、道路二次製品としては唯一「環境製品」として位置付けされ、国土強靭化へ向け現在では、国土交通省地域整備局はじめ、全国の地域自治体(都道府県市町村)で採用されており、一部地域では道路ブロック製品の一部防草化が標準化されてます。